蔵王の樹氷
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記録:山口 写真:岩橋(宏)、山口
2月28日(日) : 曇り 前日の午後「前日は雨、今日は4月下旬並みの暖かさで樹氷がすっかり解けてしまったと連絡が入ったがどうしましょうか」とセブン企画から電話がある。遠方のメンバーはもう出発した可能性もあり、先生も「何か撮るものはあるだろう」とおっしゃるので予定通り行くことを決める。 11時54分、山形着「つばさ109号」で宿へ直行する3名を除く6名が集合。先生の車と横坂さんの車に分乗して一路、蔵王温泉山麓ヒュッテに向かう。予告通り途中の車窓からの眺めは春のようで、下の方は雪すらない。12時半、宿の山麓ヒュッテに着くと生徒9名が全員集合。地面は辛うじて白いものの樹々は青々として撮影が思いやられる。スキーでもした方が良いかもしれないなどと冗談もでる始末。この日は山形新聞の岩橋先生への取材が予定されているので、ともかく撮影風景を見せなければならない。昼食後の13時45分、ロケハンを兼ねてロープウェイで樹氷高原駅まで上がってみる。案の定、冬枯れのブナには一点の雪も付いていない。これで何を撮れというのか、皆々思案顔にしばし空白の時間が過ぎていく。岩橋先生さすがにそこは写真のプロ、天に聳えるブナの枝々、ガスに煙る僅かに残る茶色の枯葉、春のような窪んだ根周りの雪解け、時の流れを表す古木の肌の模様など次々に被写体を見つけ出す。条件が悪くても撮り方はある、と身をもって教授して下さる。撮りだせば時間はあっという間に過ぎていくものだ。15時、樹氷高原駅の周辺を撮り尽くして下山。 ヒュッテに戻るとテレビはチリ地震による津波情報に明け暮れていた。宮古からの参加の尾形さんも地元の無事を確認して一安心。18時夕食。19時15分からこの日先生が撮影したデジタル画像をパソコンに映して勉強会。さすがに着眼が素晴らしい。明日への意欲が湧いてくる。その後21時半の就寝まで写真談義。 開催日時:2010年2月28日(日)~3月2日(火)参加者 :井出、尾形、西田、松本、山口、横坂、ゲスト3名、岩橋先生、岩橋(宏)行 程 :山形駅集合→蔵王温泉・山麓ヒュッテ→樹氷高原駅→山麓ヒュッテ(泊) →樹氷高原駅~ユートピアゲレンデ周辺~樹氷高原駅→山麓ヒュッテ(泊) →蔵王山頂駅~周辺撮影~蔵王山頂駅→山麓ヒュッテ→山形駅解散 3月2日(月) : 曇り 6時半起床。7時40分朝食。昨日同様どんよりとした曇り空に半数のメンバーは出掛ける意欲が無かったが、井出さんの「一期一会、なにが起こるか分からない」という声に押されて8時40分に出発。下のロープウェイも上のゴンドラも全くのガスの中、ため息交じりの状況だ。誰言うともなく「山頂のお地蔵様にお参りしていないじゃないか」との声に、ご縁があるように11人分55円を納めてこようということになった。西田さんが丁度持ち合わせがあると言うので9時10分、山頂駅に着くとすぐに皆でお地蔵さんに向かう。あろうことか、お地蔵様が見えるところにくると突然空が明るくなり青空さえ見えてきた。霊験新か、早速全員でお参りをして撮影に掛る。しばし山頂付近の針葉樹林帯を撮影。樹氷はないが、綿帽子の樹々が青空に映えて美しい。やはり太陽はありがたい。その後昨日の樹林帯に入って撮影。同じ場所でもこんなに違うかと、いろいろな構図でシャッターを切る。風もなく暑いくらいだ。11時を回ってそれぞれに堪能して山頂駅に戻る。11時30分、ロープウェイで下り、12時20分、ヒュッテの隣の蕎麦屋で昼食。その後荷造りをして、13時過ぎ3台の車で山形駅まで送ってもらい13時50分に解散。 樹氷のない蔵王だったが、素晴らしい霧氷に出会えて有意義な撮影会だった。 3月1日(月) : 曇り 6時半起床。ガスが掛り前日同様暖かく霧氷の期待はない。7時半、ゆっくり朝食を取り、その後もコーヒーを飲みながら懇談。9時半を過ぎたころ全体が少し明るくなり、中間部までが望めるようになってきた。左手の中央ゲレンデ上部が見えてくるとすっかり白く霧氷がついている。これは幸いと急ぎ準備をして10時に出発。 ロープウェイで樹氷高原まで上ると、左手は霧氷の樹林になっている。ユートピアゲレンデと菖蒲沼ゲレンデとの連絡コース付近が最も良いという先生の経験に従って、ユートピア第2リフトで更に上に上がる。見事な霧氷だ。ここから樹林帯に入って撮影。雪は深いが、幸い事前の雨で締っているのでワカンを付けなくても何とかなる。写材はいくらでもあるが、白濁の空の条件では霧氷の美しさを表現するのが難しい。見た目には綺麗でも写真になると沈んでしまう。背景の処理が肝心だ。前回の八ヶ岳同様、経験と技術が問われる撮影会になった。連絡コースに出るとブナ林の霧氷が一段と綺麗に展開していて、撮るものには事欠かない。12時20分までたっぷり撮影し、更に撮影しながら樹氷高原駅に戻る。昼食は駅隣のレストランで12時50分~14時までゆっくり休憩込みの時間を過ごす。 午後は駄目元で地蔵山頂駅まで上がってみる。14時過ぎの山頂は濃いガスの中、本来なら樹氷原のはずの針葉樹林帯に写材を探して入ってみる。僅かなエビの尻尾に綿帽子、西穂高撮影会でよく見るような光景だ。面白い形を探して歩き回るが、ここでも白い被写体を白いバックにどう表現するかが試される。幸い降雪がなかったので16時まで撮影。駅に戻ってティータイムの後、16時35分ロープウェイで下山。この頃から雪がちらついてきた。17時前、ヒュッテに戻って入浴・夕食。その後は撮ったばかりの2名の撮影画像をパソコンに映して講評。21時就寝。