盛夏の表銀座~槍穂高のパノラマを撮る~
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記録:山口 写真:山口、岩橋宏
開催日時:2007年8月5日(日)~10日(金)
昨年天候悪化で断念した燕~大天井~常念~蝶のパノラマコースに自然塾主催で再挑戦。今年は天候に恵まれ一度も雨に会わず快適な撮影会となった。
参加者 :大越、大谷、唐妻、渋谷、長野益、松本、森田、山口、横坂
(途中参加) 小木曽、宮嶋 (ゲスト参加) 3名
岩橋崇至先生、岩橋(宏)
行程: 中房温泉(前泊)
~合戦尾根~燕山荘~周辺撮影~燕山荘(泊)
~周辺撮影~北燕岳~燕山荘(泊)
~周辺撮影~~蛙岩~大天井岳~大天荘(泊)
~周辺撮影~東天井岳~横通岳~常念小屋(泊)
~常念岳~蝶槍~蝶ヶ岳~蝶ヶ岳ヒュッテ(泊)
~周辺撮影~大滝分岐下お花畑撮影~三股~ホリデー湯~豊科駅~解散
(8月6日:月曜日:晴れ後曇り)
4時起床、日の出に合わせ4時50分から撮影に出る。東の空は一応赤く染まったが今ひとつすっきりしない。槍ヶ岳や燕岳も僅かにピンクに染まるだけで秋から冬のような見事な朝焼けにはならない。夏は仕方がないのだろうか。稜線の目立つ岩場の上に水色のレインウェアーを着たカメラマンが一人堂々と居座って槍ヶ岳の撮影を邪魔していたのも面白くない。ちょっと岩陰に隠れれば邪魔にならない所なのに、自分がどういう状況を作っているか理解できていない人間は困りものだ。
6時20分朝食。光線状態の良い7時ごろのコマクサを撮りたいために6時45分北燕岳に向けて大急ぎで出発。息も整わないうちに、稜線から陽光が差し込む一瞬を狙って一斉にシャッターを切る。やや盛りを過ぎた感じはあるが、例年になく花が多いので見事だ。
光が万遍なく辺り始めるのを機に、山頂下部のお花畑や槍ヶ岳をバックにしたコマクサのアップなど存分に撮影して昼前に山荘に戻る。食後、客の出払ったのを幸いに13時から40分ほど今撮ってきたデジタル画像を山荘の大画面に映しながら講評。デジカメはこれができるので写真教室にはありがたい。
15時まで休憩の後、撮影に出る準備をしていると遠雷が聞こえ始める。直ぐに逃げ帰れる所でと、蛙岩方面に少し行ってみたが、光線の具合も悪く早々に引き上げる。結局雷も鳴らず雨もほとんど降らなかったが、この日の撮影はここまで。
(8月7日:火曜日:晴れ時々曇り)
この日も前日同様4時半から撮影にでるが、状況はほとんど同じであまり収穫は無い。早々に戻って朝食を済ませ、出発準備の後7時32分、次の目的地大天井岳へ向かう。
槍ヶ岳の稜線、裏銀座の稜線が望めるパノラマ街道だが、もやっとした晴れ時々曇りでは撮影意欲は湧かない。喜作新道のうねった稜線に沿った緑が例年になく綺麗に目に入ったのが救いだ。それでも稜線漫歩は楽しい。西側の山並、東側の安曇野盆地を交互に見ながら大天井岳の大きな山体が近づいてくる。空気の流れも明快だ。稜線の東側は暑く、西側からは涼しい風が爽やかに頬をなでる。西側に開けたザレ場はコマクサの宝庫、槍ヶ岳をバックに良い絵柄を何とか物にしようと登山路に這いつくばってシャッターを切る。
11時45分、喜作のレリーフの所で二人で一つの弁当を分け合い大休止。12時半、最後の登りを経て大天荘へ到着した。
蕎麦、うどん、ラーメン、カレーが山小屋の定番なのに、ここの昼食メニューは小さい小屋のわりにバラエティーに富んでいる。イタリアンランチ、インディアンランチなどと下界のようなメニューもある。夕食も魚と肉がチョイスできる。試しにイタリアンランチを頼んでみると、3種類から選べるスープ、フォカッチャ、日替わりのパスタ、コーヒーにデザートと形は整っている。これで1100円なら山の上では上出来だ。
14時ごろから雲行きが怪しくなり、とうとう雨が降り出してしまった。今歩いている人には気の毒だが、3日目ともなるとありがたい雨で撮影は中止。15時から16時半まで旧館のロビーで各自が持ってきた2Lの写真の講評会を行う。
17時30分夕食。雨も止み、夕焼けが期待できそうなので18時10分から撮影に出たが空振り。
(8月8日:水曜日:晴れ)
4時起床。この日も朝焼けは不発。さすがに標高2900mの朝は冷える。薄手のダウンを着ていてもじっとしていると寒くなる。眼前の槍ヶ岳にはガスが掛かり、燕岳からの稜線もすっきり出てくれない。5時50分朝食。6時45分から大半のメンバーは中天井岳の先までコマクサを撮りに出掛ける。数人は残って花と槍、花と穂高を狙うが山頂に纏わり付くガスが切れずに思うようにはいかない。8時半、全員が小屋に戻って身支度を整え、9時半に常念岳に向けて出発。天気は上々、槍・穂高のパノラマを見ながら爽快に歩が進む。東天井岳の南斜面にシナノキンバイの大きなお花畑があった。この時期にしてはすばらしい状態でじっくり撮影する。大きな常念岳に向かってハイマツ帯にゆったり延びる縦走路も1枚の絵のようだ。 11時30分、横通岳手前の岩場で昼食休憩。この日も2人で1つの弁当だ。眼下に常念小屋が見えてくると終わりは近い。下りの途中、ハクサンオミナエシに時間を掛けたが、13時20分に常念小屋に到着。着替えもそこそこに小屋のテラスでは早速ビールで喉を潤す者、コーヒーと甘みで一息つく者様々だ。周囲には雲が湧いていたが天空は真っ青、日差しが強く、肌を刺すようだった。夕食まで休憩。16時ごろ小木曽さんが一ノ沢から、宮嶋さんが燕岳から到着。これで全員集合。17時夕食。18時から夕日を期待して撮影に出てみたがこの日も空振り。20時就寝。
(8月9日:木曜日:晴れ)
常念岳山頂で日の出を迎えるために2時半起床、3時10分に暗い中を出発する。体がまだ眠っていて超ゆっくりペースで登っていく。コースタイム1時間のところを1時間40分掛けて2857mの山頂へ。それでも5時過ぎの日の出には十分間に合った。幸いにもこの日が一番のご来光だった。雲の掛かり具合も良く、サンピラーも立ち上がって上の部の日の出だ。こうなると撮影は忙しい。日の出を撮るのもそこそこに、くるりと反転して赤く染まる槍・穂高の撮影だ。勝負は20分、単体レンズだと交換がもどかしい。色合いと陰の変化がどんどん進む。それにつられて枚数だけがいたずらに増えるが仕方がない。1時間ほどがあっという間に過ぎていく。6時ごろにようやく終息。山頂での朝食タイムになった。常念小屋の弁当はパン食。密閉されたポリ袋に入ったクルミ入りパンが2個(気圧の関係で文字通りパンパンに膨れて)、マーガリン、ジャム、チーズ、に小さなポカリと果物味のバーと中身は豊富だ。ところがパンだとどうしても水気がいつもより多めに必要になる。この日の行程は最も長かったにも拘わらず、ほとんどの人がいつもの量しか持ってこなかったので後々水不足になってしまった。小屋の朝食なら存分に水分補給してくるが、3時発ではそれもならず、このことも災いしたようだ。要注意。要注意。 6時25分、山頂を後に蝶ヶ岳に向かう。一気に300m以上下って50mばかり登り返した2512mのピークで2度目の休憩。完全なピーカン状態で暑いが槍・穂高の景色はこの上ない。再び下って次の2592mのピークに登ると見事なニッコウキスゲが咲いていた。ここで大休止。だが、日陰が無いのでまことに暑い。そろそろ手持ちの水が少なくなってくる。蝶槍が眼前に見えているのにまた下りだ。このコースはアップダウンが大きいのできつい。途中1回の休憩を挟んでやっと蝶槍にたどり着く。かなりの疲労度だが、ここまでくると蝶ヶ岳も間近でやれやれという感じだ。蝶槍のピークから槍・穂高の撮影。この日はいったい何枚槍・穂高の撮影をしただろうか。多分大部分は捨てることになるのだろう。水の無くなった者も出始め、余裕のある人に一口づつ分けてもらう。 13時10分、ようやく蝶ヶ岳ヒュッテに到着。時間的にはまだ早いが、撮影しながらとは言うものの10時間の長い一日だった。16時まで休憩。先生含めて5人が大滝ルートの入口まで花の撮影に出掛けたが大半の者は休息したまま。17時の夕食後、夕景を撮りに出るもこの日も不発。19時15分から講評会。21時就寝。
(8月10日:金曜日:晴れ)
4時半起床。朝焼けを撮りに出る。日の出は良い雲がなく絵にならない。槍・穂高は一応焼けたものの、秋から冬のようには染まらないので欲求不満だ。雲が棚引く乗鞍岳、御岳の遠望が綺麗だった。帰路は予定では上高地側へ下るつもりだったが、それぞれ帰りの列車の都合もあったりして全員安曇野側の三俣へ下ることになった。朝食後早々に下山に掛かる。先発組8名は6時20分に直行。後発組8名は7時出発ながら、途中大滝ルート入口のお花畑で撮影して下ることになった。それぞれ順調に下ったが、後発組は予定通り12時37分に三俣のタクシー乗り場に着いたのに、前夜頼んだタクシーの連絡が不徹底でタクシーがいつまでたっても来ない。山中で携帯電話の繋がりも悪く、ようやく繋がってから上ってきたので三俣で1時間半も待たされてしまった。豊科のホリデー湯で汗を流して豊科駅で解散。関東組は遅れていたスーパーあずさ28号にジャストタイムで乗れて早々に帰ることが出来た。
(8月4日:土曜日:晴れ)
翌朝到着予定の松本さんと途中参加の2人を除く13人が登山前日に中房温泉に終結。
ハイシーズンの土曜日とあって、14時50分穂高駅発のバスは増車にも拘わらず超満員でタクシーを1台追加するありさまだ。宿泊もいつもの有明荘が満室で急遽中房温泉泊りとなった。温泉目的の客も含めて客は多かったが大混雑と言うことも無く、旧館の広い部屋を2部屋使わせてもらって温泉に浸りゆっくり明日からの鋭気を養う。
(8月5日:日曜日:晴れ後曇り)
6時起床。7時朝食。松本さんも合流し、7時53分登山開始。バスやタクシーで上がってくる人の列は引きも切らずでスタートは蟻の行列のようだ。
8時34分、第一ベンチ。暑さバテしないように先導の先生がゆっくりゆっくり歩いてくれるので助かる。ベンチは人の列、タイミング良く先行組が出発してくれたので場所を確保。休憩ごとに腰を掛ける場所を確保するのが課題だ。10分休憩。とにかく水分補給に要注意だ。この後第二ベンチで8分、第三ベンチで16分、富士見ベンチで17分と段々休憩時間が長くなる。それでも11時30分には合戦小屋に到着、休憩込み3時間半と猛暑の中ではまずまず順調に登行が進んだ。
ここで1時間の昼食大休止。中房温泉の弁当は名物の「ちまき」。3種類の味付けでなかなか美味しい。もち米なので腹持ちが良いのも登山向きだ。更に小屋のうどんを食べる者、スイカで喉を潤す者、1個300円はちょっと高いけれども冷やしたトマトとキュウリを丸齧りするのも美味だ。
12時30分、燕山荘に向けて出発。合戦ノ頭までは24分、5分休んで「お褒めの松」まで登って最初の撮影タイム。丁度良い光が当たって冬とは違った生き生きした「お褒めの松」もなかなかだ。最後の一踏ん張りで14時丁度に山荘に到着。
井村支配人、林さん等の歓迎を受けて山荘に上がるも泊り客もピーク、割り当てられた部屋は最奥、玄関から更に階段を延べ40段ほど上がってヘリポートの上まで登っていく。他人に邪魔されない静かな部屋だが疲れた体には堪える。空は生憎曇り空、しばらくは疲れた体を休めることにする。16時30分から18時50分まで周辺の撮影に出たが、条件はあまり良くなかった。19時夕食。20時30分就寝