黒部 下ノ廊下
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(9月16日 :晴れ)
今日は下山日、欅平からのトロッコ列車の乗車時刻が指定されているため早めの出発となった。6時30分いつもの通り柔軟体操後小屋を後にする。来るとき下った急坂を又登り返さなければならない、7時坂を上りきる。水平とはいえ断崖の狭い道を歩くのには緊張の連続で疲れる、来るときに経験しているとは言え皆足元に神経を集中しているせいか、あちこちで「痛い!」の声が聞こえる、張り出した岩や太い枝に頭をぶつけた悲鳴だ。
8時10分折尾谷を通過、途中富山山岳警備隊が奥鐘山の大岩壁で遭難救助訓練を行っている光景に出くわす。対岸の岸壁にゴマ粒より小さいくらいに見える隊員が2~3人(遠くてはっきり確認できない)がロープの上と下で動いている様子が伺える、あのような訓練を見ると頭が下がるし、我々登山者は遭難を避ける最善の行動をしなければならないと強く感じた瞬間であった。
9時20分志合谷の長いトンネルを通過、11時10分はるか下に欅平の駅を見ながら最後の急坂にかかる、11時45分欅平駅に到着、歩きながら飲みたい、食べたいと頭に浮かんでいたビールと渓谷そばを一気にのどに通し予定通り12時07分発のトロッコ列車に無事乗車、13時30分宇奈月駅到着解散。
(9月14日 :曇りのち雨)
5時過ぎに起床、皆手早く仕度を整えたため6時の朝食にはだいぶ時間が余る、空は曇り、部屋の窓から河原を見下ろすと、無数の玉石に白く流れるような波が立っている一角があり、皆その美しさに一斉にカメラを取り出し数カットを収めた。水流は昨日に比べ清く澄んでおり、上流の降雨はなかった証拠とまたまた勝手な期待を抱いた。
7時50分山荘を出発、欅平駅手前右が登り口だ、断崖のジグザグ道を急登すること約1時間半、汗だくだくで上り詰めやっと9時20分に尾根道に出た、標高差約200m?途中休憩は取ったものの朝一番にはかなりきつい。奥鐘山を左手に見ながら尾根筋を巻くように進むこと約1時間、いよいよ本格的な崖道となった。黒部谷をはるか眼下に見ながら腰は引き気味で進む、志合谷の下を曲がりくねったトンネルを抜け約1時間進み、12時に奥鐘山の大岩壁を撮影する絶好のポイント大太鼓に到着、ここでしばし撮影、300m?もあろうか、大岩壁が一気に黒部川に落ち込んでいる様はまことに壮観だ。 13時15分折尾谷を過ぎたころからポツリポツリと雨の気配、14時頃には本格的な降りになってしまった。温帯低気圧の北上で湿った暖かい空気が入り込んでいた影響で気温は27~8度と蒸し暑い中、更に合羽で包み込まなければならず、内と外でびっしょりとなりながら夢中で歩く、14時半頃左下前方に青い屋根の阿曾原温泉小屋が見えた。もう少しだと安心はしたものの、右前方に大きくえぐられている阿曾原谷をまかなければ到達できずがっかり。悪条件の中15時30分無事温泉小屋に到着、期待していた露天風呂には大雨のため入れず、水道水で体を拭きあきらめた。
(9月13日 :晴れ時々曇り)
電車の東京方面組み6名、車で来た1名、先生スタッフを加えた計9名が15時前に宇奈月駅で合流、黒部峡谷鉄道のトロッコ列車乗車まで1時間以上の待ち時間を利用して、駅前の黒部川電気記念館で電源開発の歴史や加賀藩御山検分組の難業の様子をしばし勉強、16時近くの特別編成列車でギーギーゴトゴトと一路欅平へ、17時20分猿飛山壮到着、早速河原を見下ろす露天風呂で汗を流す。下流の日本海側の空が少し赤く焼け明日以降に期待が膨らんだ。
記録、撮影 森田 亮
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開催日時: 2005年9月13日(火)~9月16日(金)
参加者 :石原、大越、奥井、津田、長瀬(ゲスト)、宮嶋、森田、岩橋先生、スタッフ岩橋
行 程 :欅平猿飛山壮集合(泊) ~ 阿曾原温泉小屋(泊)~ 仙人ダム ~ S字峡 ~
半月峡 ~ 十字峡 ~折り返し阿曾原温泉小屋(泊)~ 欅平駅(解散)
昨年(2004)計画した下ノ廊下は、現地入りしながら台風の影響で止む無く中止、今回は入山コースを変更し再挑戦となった。
(9月15日 :曇りのち晴れ)
5時15頃起床雨が断続して降っているが雨脚は強くない、朝食後しばらく様子を見る、小降りになったのを見て出発準備にかかる、小屋前で準備体操を始めた頃には雨は完全に止んだ。8時15分に出発、昨日下りて来た道をまた登り返さなければならない。登ること約20分、剣、仙人温泉へのコースとの分岐に到着、8時50分水平道に到着。
昨日同様左手に黒部谷を眼下に見ながら断崖の道を進む、関電の仙人ダム手前で下り管理宿舎左を通過、熱風の吹き出す管理隋道を抜け、ダムの上部通路を渡り黒部川の右岸に出た。ダム付近は補修工事の重機が並び作業員が大勢で作業しておりこの付近は幽谷の感じがしない。
平らな右岸道路(工事やメンテナンス路のようだ)を約5~600mほど進むと東谷のつり橋に到着、9時05分補修工事中のつり橋を渡り再び黒部川の左岸に出る、このころになると快晴になり暑すぎる感じだ。
やや登り返し水平道を先に進む、この付近になると両岸からの尾根筋が幾重にも重なって見えて壮観だ。9時55分S字峡が正面に見える位置に到達、約20分程度撮影、我々方向の左岸の崖は完全な日陰、対岸の右岸は正面から陽が当たっておりその差が大きくうまく露光できるか心配だ。10時15分次の撮影ポイント十字峡へと向かう。
11時30分剣沢にかかるつり橋を渡る、ようやく十字峡だ。先生の先導で通常の登山客は立ち入らない撮影場所へ向かう、つり橋の補修作業をしていた作業員が休憩していた5坪程度の平場を通過すると作業員が何処へ行くのか?というような怪訝な顔つきで我々一行を横眼で見送っていた。
撮影場所は十字峡の真只中のように突き出した岩場で、通常の登山道からは15m程度谷底へ下った場所であった。黒部川と棒小屋沢、剣沢の水流が一点に集まり、緑色の流れが渦を巻き白く泡立ちながら下流へと下ってゆくさまはまさに深山でしか見られない光景であろう。特に剣沢からの水量は豊富で、合流点手前で7~8m一気に落下する滝状の流れはものすごく、水がもんどりうって落下しているため水しぶきが四方に飛散、真正面で撮影しているとレンズがたちまち水滴の被害者になってしまう。
おかげで光景の方は、水しぶきに太陽が射し、虹が出ていたので皆夢中でシャッターを切っていた。弁当を食べながら約1時間余撮影、12時45分十字峡を後にした。来た道を阿曾原へ引き返す、13時45分S字峡付近を通過、東谷の吊り橋を14時25分に渡り、16時05分阿曾原温泉小屋へ到着。
此処の露天風呂は男女入れ替え制になっており17時までが男性時間のため急いで風呂へ向かった。小屋から約10分谷側へ下ると6畳ほどの風呂が現れた。昨日は入れなかった分よけいに気持ちいい、つま先までグット伸ばし首筋までつかりながら各自持参した缶ビールをグイと飲み干す、至福の時間を味わいながら一日の疲れを癒した。