春の上高地

記録:山口、高橋 写真:山口、岩橋(宏) 記録メニューに戻る 5月26日(月) : 晴れ

車組4名と前泊の西田さんを除いて、中央線特急のあずさ5号、松本電鉄経由で入山。集合予定の13時には全員が公園活動ステーションに集合した。新緑燦々天気も上々で観光客の数がいつになく多い。松本電鉄もバスもほぼ満員で、上高地バスターミナル周辺も人が溢れていた。最近どこの観光地でも目立つのは韓国語と中国語、顔は同じようでもそこかしこから声高に聞こえるのはこの2国の言葉だ。
 14時、行動開始。撮影しながら田代池に向かう。例年に比べて数日遅い撮影会になったせいもあるのか、新緑が殊の外綺麗で目に染みる。穂高連峰の残雪もほどほどで見慣れた風景ながら実に美しい。梓川の水量も多く、力強い流れが水面を揺るがしている。だが、撮影は別だ。トップライトに輝く新緑と残雪に川面、露出や陰影の表現が難しい。田代池に着いても「綺麗だ」と言うだけで撮影意欲が湧かない。余りにも見過ぎているせいかもしれない。何か変化が欲しいところだ。足を延ばして大正池へ行ってみる。来るたびに感じていたが東側の砂礫の部分が年々増加し、池の面積が減っている。昔は多数存在した水中に立つ枯木の数も激減し、こちら側から見ると、大正池ならぬ大正川のように見えてしまう。自然現象なので仕方がないとも言えるが、一時おこなった浚渫のあり方に問題はなかったのだろうか。とは言え美しいことには変わりない。ただ春の午後、さすがのピーカンの一日もフェーズが掛かって、穂高の勇姿は写真にはなりにくいということだ。小さな写材を見つけて撮影に没頭する。水中の枯木のオブジェも一つの写材だ。砂礫の中に立派なヤマガラシが一株、背景に穂高を入れ込むために這いつくばって撮る姿は、一般客から見ると異様な光景に違いない。17時前、大正池を切り上げて三々五々宿舎へ戻る。全員が戻ったのは18時30分だった。
 19時夕食。ここの食事は豪華ではないが手が込んでいる。手作りの家庭料理と表現するのが適切かもしれない。しかし品数は豊富だ。並んだ皿が7品、それだけで満腹になるところに具だくさんの汁物と炊き込みご飯。いつ来てもありがたい食事内容だ。
 20時、反対側の部屋の暖炉?(囲炉裏?)の周りで車座になって歓談。21時就寝。

開催日時:2008年5月26日(月)~28日(水)

 この春は例年開催の五千尺ロッジ主催の上高地撮影会が都合により中止になり、変わって自然塾主催の撮影会になった。宿は久しぶりに馴染みの公園活動ステーション、参加者もしばらくぶりの奥井さん、諏訪さんら14名と賑やかに楽しい撮影会になった。

参加者 :井出、大越、大谷、奥井、梶原、加藤、諏訪、高橋、西田、松本、森田、山口ゲスト2名、岩橋先生、岩橋(宏)

行程  :公園活動ステーション集合~田代池~大正池~公園活動ステーション(泊)
     ~大正池~活動ステーション~徳沢~明神~河童橋~活動ステーション(泊)
     ~周辺撮影~バスターミナル(解散)

5月27日(火) : 晴れ

3時45分起床。4時過ぎ、11名が大正池に向かう。静かな朝だ。空は昨日同様一点の雲も無いピーカン。焼岳に朝日が当たって輝く様は素晴らしいが、良い雲が点景に欲しいのがカメラマンの身勝手な要求だ。大正池への移りこみもすっきりと美しい。穂高は逆光でフェーズが入るので撮りにくい。日の出が南へ回る冬場でないとここからは難しいようだ。それにしても寒い。5月とは言え標高1500mの山中、宿舎を出た時は+だったが、どんどん冷えて-2℃になっていた。5時45分、切り上げて各自好き勝手に宿舎へ戻ることにする。田代橋の上流へでると梓川右岸の新緑に朝日が当たって見事な色合いを出していた。「しまった、ここで撮っていれば良かった」と思ったが後の祭り。7時の朝食までの残る時間をアングルを捜して撮りまくる。この朝は、大正池に行かなかった西田さんたちの勝ちだった。
 7時に朝食を取り、7時45分ニリンソウが良いという徳沢に向けて出発。先ず明神館裏のニリンソウを撮影。昨年同様一面花盛りだったが、まだ光が射し込んでこないので花弁を十分開いていないのが残念だ。ひと時を過ごし、9時ごろ先へ進む。この先もいたるところニリンソウの群落がある。過去のニリンソウの撮影ではこの先へは入っていなかったので新鮮だ。途中の梓川支流が流れ込む水辺で、新緑とニリンソウの群落が次の撮影ポイントだ。ようやく光も差し込んできて花々も機嫌良くこちらを向いてくれる。よく捜すと花弁が緑のニリンソウもあった。
 10時20分ごろ徳沢到着。結構人が多い。天気が良いのでここまで足を伸ばす観光客も多いのだろう。ニリンソウの群落も大きい。早速撮影に入るが、みちみちニリンソウを撮り続けてきたのでやや食傷気味で疲れを感じる。ロープが張ってあり「ニリンソウ群落地につき入らないように」とあるが、別な看板には「写真を撮る人はニリンソウを踏まないように注意して入るように」とある。カメラマンに優しい徳沢園の配慮を感じる。ここの樹木は太く大きいのが多い。特に中央に立つカツラの樹は立派だ。折からの新緑を身に纏い、悠然と立つ姿はなかなかのものだ。ニリンソウに飽きてカツラを被写体にアングルを捜す。小さく丸みをおびた葉の流れも面白い。明神岳から前穂高北尾根を背景にするのも良いかもしれない。
 気がつくと12時前になっていた。お腹も空いて徳沢園で昼食にする。昼食後、所用のある山口はここで別れて帰途につく。

 徳沢で昼食後、植物観察や撮影で三々五々過ごし、13時過ぎ河童橋に向けて歩き出す。午前中と光が変わり、来るときはまだ眠っていたニリンソウも太陽を浴びて思いっきり満開。撮影しながらの歩きとなりなかなか前に進まない。レンズもマクロにしたり広角にしたりと忙しく、時間があっという間に過ぎてしまう。 明神には15時30分に到着。此処で16時まで休憩し、朝来た道を引き返す人と、明神池を経由して引き返す人と別れた。雨後にしか現れない池の映り込みがあると聞き、先生と梓川の右岸を歩く。明神池を過ぎてすぐに'キケマン'が群生していた。午前中の撮影疲れかレンズを向ける気力が無い。新緑の遊歩道は歩いているだけで気持ちが良い。幻の池で映り込みを撮影し、河童橋へ。今日は夕方になっても穂高はくっきりと見えている。これぞ上高地を川岸から狙い、宿舎に帰る。 夕食は昨晩同様豪華版。食後の懇親会で大越さんのコンサートがあったらしいが、残念なことに疲れていて部屋にいたので聞きそびれてしまった。
5月28日(水) : 晴れ後曇り

 昨夜の先生の話で8時まで撮影ということで、宿舎前の河川敷に出る。昨日と違い朝日が弱弱しい。それでも、夜露に濡れた新緑に薄日が差すと、キラキラと美しい。時間まで撮影し、朝食を済ませ、9時15分から11時30分迄講評会が行われた。その後、各部屋の掃除をし、12時バスターミナルで解散。