冬の上高地
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■■(1月28日:晴れ)■■
5時30分朝食抜きで行動開始。昨夜からの好天が続き、月明かりでヘッドランプが無くてもうっすらと雪道が確認できる感じだ。気温はマイナス10度、もう少し下がってくれればと思いつつ小屋を出発し田代池経由で大正池へ向かう。途中、梓川沿いの樹々の枝には霧氷がかなり付いているのが薄明かりの中でも確認できる。期待で歩も自然に早くなる。
6時、田代池の入り口に到着。付近の霧氷の付き具合は3~5分程度、もう少し欲しいが光が入れば何とかなりそうだと思いつつ大正池へ。6時30分大正池到着約1時間ここで撮影。
焼岳の上には月が輝き、それが時間とともに徐々に西の稜線に下がると、入れ替わって東の空に日の光が射してきた。穂高岳を見ると上部には強い光が射しており、大正池の氷結していない部分にその美しい姿を投影している。全員ここぞとばかりシャッターを切る。
いよいよ期待を胸に田代池へと向かう。途中撮影しながら8時に田代池に到着。まだ陽が射し込むにはたっぷり時間がある。全員カメラのセットを完了し、冷え切った池のほとりで震えながら待つ。9時少し前、ようやく霞沢岳越しに陽が射しこむ。白銀の世界が更に輝きを増した瞬間だ。一斉にシャッター音が響く。思う存分撮影し11時に田代池を後に帰路につく。12時45分釜トンネルを抜け娑婆に戻る。中の湯温泉で3日間の垢を落とし、上高地の冷水でさらした美味しい手打ち蕎麦を頂き大満足。撮影会のスケジュールを全て無事に終了。
■■(1月27日:晴れ後曇り)■■
5時半起床。それほど冷え込んではいなかったがまずまずの晴天の様子。6時前、日の出の穂高を撮影に河童橋へと向かう。6時過ぎ先端に光が当たりはじめるが、煌く感じがなくやや光が弱い。それでも下の岳沢辺りの明度とはあまりにも違い、いつもながら露出の設定に苦労する。そのうち温度差による川面からの霧も少し上がりはじめ周囲の樹々に霧氷が付きだした。今日は田代池の霧氷が良さそうだと期待しつつ、引き続いて朝食までの時間を河童橋周辺で穂高や焼岳の撮影に専念。
7時45分小屋に戻って朝食。8時30分期待に胸を膨らませて田代池に向かって出発。清水屋前の川畔の化粧柳には少ないながらもいい感じで霧氷が付いて冬の上高地らしい雰囲気も上々。まだ時間的には早すぎるとは思いつつ、田代池へと気が急いて途中の撮影ポイントも帰りに期待して通過する。9時半、田代池手前の広場に出てみると何か様子がおかしい。 妙に暖かいのだ。梓川の川べりに比べて頬に当たる空気が重い。訝りながら田代池に入ってみると案の定、全く霧氷は付いていない。地形の関係か空気の流れの関係か、ここだけが何故か気温が高い。全く寒くないのだ。全員がっかり。ここを目指して入ってきた他のグループも「えっ」という驚きの顔で立ちすくんでいた。
止む無く、無表情の田代池をバックに全員の記念撮影をして退散。岐路は樹林帯の中で樹々の織り成す雪面の影やら流れの淵に咲く雪の華など小さい被写体を求めて撮影。そのうち光も弱くなり11時50分消化不良のまま小屋へ戻った。
昼は持ち込みのラーメン。先生と井村君で3~4人分づつ全員の分を暖めてくれて順番に腹を満たす。
午後の撮影を前に、所用で戻る宮嶋、山口が13時半過ぎに下山。残る9名は13時40分宿を出発、河童橋から梓川右岸を通り岳沢方面の撮影に向かう。雪で化粧した上高地の森と湿原を縫うように進み16時ごろまで撮影。その後小梨平付近での夕景を撮影すべく急ぎ戻ってみたが、陽射しは弱くごく薄く射していた光も17時前、穂高山頂から完全に消えてしまった。更に残照の光景を求めて17時15分ごろまで粘ってみたが期待した光景にはならず本日の撮影終了。夕食後はアルコールを友にしばし歓談。戸外は煌々たる月明かりと満天の星空で明日を大いに期待して就寝。
■■(1月26日:曇り後小雪)■■
6時半起床。7時に朝食を取った後、宿の車と先生の車で釜トンネルの入り口まで移動の上、8時35分歩行開始。相変わらず新しい釜トンネルの工事中で大きなコンクリートミキサー車が出入りしていて要注意だ。聞けば完成は夏までかかりそうだとのこと。
半分から上は既に車両が通行していたにもかかわらず今回の歩行は全て旧釜トンに指定されていた。歩くにはシェルター越しに外が見えるだけいいとも言えるが、その分トンネル内の防寒の恩恵は少なくなる。
トンネルを抜けると残念ながら曇り空、焼岳も雲の流れの合間に僅かに見え隠れするだけでとても写材にはならない。霧氷もなく黙々と前へ進むのみだ。取水壁の先からは工事車の跡もなく40~50cmの雪中を踏み跡をたどって歩を進める。やがて大正池の取水口に着くが穂高の影も見えず、湖面の氷結具合も絵になりにくい。和かんを着けて何とか水際まで降りてみるが写材に乏しい。年々水中に立つ枯木の数も減って段々寂しくなっているようだ。大正池ホテルの先、水中に延びる遊歩道の辺りで湖面に映る雪化粧した樹々の重なりを撮るが、この日一番のポイントだったかもしれない。田代池も霧氷がなければつまらない。明朝に期待して通過。三々五々途中の雪面の綺麗なところや梓川の飛び石に乗る雪の綿帽子などにカメラを向けながら散策路を進み、13時15分に冬季小屋に到着。
昼食は川鍋さんが手配してくれた美味しい青森からのカレーライスを暖めて空腹を満たし午後の撮影に備える。空はどんよりとした雲に被われ小雪もぱらついてきたが、夕景を期待して待機。しかしながら好転の兆しなくこの日の撮影は終了。ぱっとしない1日だった。18時夕食。以前の冬季小屋とは様変わりの品数に感激しながら新任の管理人青木さん?に感謝。懇談の後21時就寝。
■■(1月25日:晴れ)■■
車で行く高橋、川鍋を除く9名が新宿発10時丁度のスーパーあずさに乗車、予定通り13時15分新島々に着いた。既に到着していた先生、井村、高橋組と合流し、3台の車に分乗して出発。途中、冬季小屋を使わせてもらう安曇野村役場で観光商工課の古川支配人に挨拶をして、14時半過ぎに中の湯に到着。この日の行程はここまで。我々以外に客は僅か4~5人でひっそりとした宿の雰囲気だった。ゆっくり温泉に浸かり、持ち寄った数人の写真の講評会を行った後、18時夕食。以前に比べ食事の内容が良くなった感じだ。明日からの行動に備え早々に各部屋に戻り、早い部屋では20時半ごろ就寝となった。
開催日時:2005年1月25日(火)~28日(金)
2005年最初の写真自然塾撮影山行は冬の上高地に霧氷を求めて行われた。
参加者 :井出、大越、大谷、梶原、亀山弘、川鍋、高橋、宮嶋、森田、山口、田内(ゲスト)
岩橋先生、井村
行程 :新島々駅集合→中の湯(泊)
→釜トンネル入口~大正池~冬季小屋(泊)
~河童橋~冬季小屋~田代池~冬季小屋~梓川右岸~小梨平~冬季小屋(泊)
~大正池~田代池~釜トンネル→中の湯解散
記録 山口浩、森田亮