厳冬の燕岳
■ 12月23日 木曜日 ■
路福岡から参加する長野夫妻を除いて参加者全員が11時半に穂高駅に集合。例年同様車に分乗して有明山神社の横にある蕎麦屋「車屋」へ直行、昼過ぎのピーク時だったが、かろうじて全員同時に入れて手際よく昼食をとることができた。
13時丁度すぐ上のゲートから歩行開始。ここで長野夫妻も合流して全員集合となった。
今年は異常気象の連続だったが、ここも昨年とは様変わりで道路上にはまったく雪の気配がない。雪道の12kmはつらいものがあるが滑る心配のない舗装道路ならば気分的に楽だ。とうとう中房温泉までまったくなかったのには驚きだ。天気も上々、歩も進み、16時10分、途中2回の休憩で中房温泉に到着。延べ3時間10分、かなりいいペースだった。
中房温泉では正月用の餅つきをやったばかりとのことで、到着早々おろし餅をご馳走になる。つきたてはさすがに美味しく、歩行でエネルギーを消費した胃袋にはうれしい歓迎だ。
温泉に入って疲れを癒し、17時半夕食。その後ミーティングを行い21時就寝。
開催日時:2004年12月23日(木)~28日(火)
年末恒例の第6回燕岳写真教室に写真自然塾より今年も14名が参加、生徒総勢17名に岩橋先生とサポートの大関、井村、鈴木君を加えての撮影会となった。
参加者 :石原、井出、大越、大谷、奥井、梶原、亀山(圭)、島田、中川、長野夫妻、宮嶋、森田、山口
行程: 穂高駅集合→有明山神社→ゲート~中房温泉(泊)
~第一ベンチ~第二ベンチ~第三ベンチ~合戦小屋~燕山荘(泊)(泊)
~燕岳頂上~燕山荘~蛙岩~燕山荘(泊)
~終日停滞・燕山荘(泊)
~合戦尾根・イルカ岩等山荘周辺撮影~燕山荘(泊)
~合戦尾根~第三第二第一ベンチ~中房温泉~ゲート
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山口 浩
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■ 12月28日 火曜日 ■
5時半起床。この朝も状況は同じ。7時前に朝食を取り、延泊の先生と島田さん、中房温泉に後泊する5人を除いて、今日中に帰宅する予定の11名は早々に下山することにした。
7時半山荘出発。登って来た時とは大違いで合戦尾根は大分雪が深くなっていた。幸い昨日の午後20人ほど登ってきたトレースが残っていたので難儀することなく下ることができた。
合戦の頭で衣類調節、風もないので暑いぐらいだ。早い者、遅れがちの者の差はあったが第二ベンチまでは順調に下山。この辺りから雪が薄くなり階段や岩角にアイゼンが引っ掛かって要注意だ。足首を取られて結構疲れる。第一ベンチでアイゼンを外してみると、滑りがちにはなるが足捌きがスムースになって実に歩き易い。10時30分、中房温泉着。丁度3時間、まずますのペース。
ここで昼食を取り、宅急便で送り返す荷物を依頼して11時20分に車道歩きに入る。来る時とは様変わり、全面雪化粧になっていた。この下りが意外に難所でよく滑って転んでしまう。舗装道路に薄く雪が被っているだけなので痛いのがいやだ。新雪のところを慎重に選んで歩くので気がやすまらない。途中2ヶ所で休憩し、14時10分無事ゲートに到着。中房から2時間50分、昨年より20分早いペースだった。有明神社近くの老人保養施設で汗を流し、穂高発15時49分のスーパーあずさで帰路につく。
■ 12月27日 月曜日 ■
5時半起床。昨日と全く同じ。ほんの目と鼻の先の燕岳は全く見えないが、一昨日夕方からの降雪で雪の少なかった稜線もすっかり雪化粧した感じだ。7時朝食。
停滞も2日目になると手持ち無沙汰。炬燵でテレビを見るか、写真集を見て研究に精を出すかしかやることがない。時折り外を覗いて見るが諦めの境地だ。
型どおり12時過ぎに昼食。2日間動いてないので腹も空かない。14時ごろ駄目を承知で雪中散歩に行こうと誰ともなく言い出して身支度を整える。お褒めの松まで下ってみるグループ、イルカ岩方面に出掛けるグループの2つに分かれて行動を開始。状況はほとんど変わっていないが、それでも時折りうっすらと稜線が浮かんできたりして、撮ろうと思えばシャッターを切るチャンスが稀にやってくる。結局夕闇が迫るまでの2時間ほど頑張ってみたが果たして作品を物にした人がいたかどうか。それでも炬燵に丸くなっているよりは気分がいい。18時夕食。明日の下山の準備をして就寝。
■ 12月26日 日曜日 ■
5時半起床も外は吹雪、早朝撮影は諦める。ゆっくり朝食を取り様子を見ることになった。その後も一向に回復の兆しはなく午前の撮影も中止。各自持ち寄った写真の講評を中心に写真教室となった。
午後も天候は変わらず。登山教室グループはこの朝下山、小屋はほぼ貸しきり状態となっていたので、炬燵を占領してのんびり休養。夕方近く一部のメンバーは降雪をおして出掛けて行ったが収穫はなかったと早々に引き返してきた。結局この日は停滞。
■ 12月25日 土曜日 ■
5時半起床。朝の撮影を山頂で行うため6時に小屋の玄関に集合。真っ暗な中、用意ができた者からヘッドランプを付けて出発。この日も風がなく気温も-13℃とさほど冷えていない。地肌が露出しているところも多く、アイゼンが引っ掛かって歩きにくい。イルカ岩を過ぎて登りになると、まだ起きていない体はもう息が上がってくる。ぜいぜいいいながら山頂に立つと視界は良好、北アルプスの全容が薄明の中に浮かび上がっていたし、浅間方面もたなびく雲海を伴って墨絵のように展開していた。雪が少なくシュカブラや海老の尻尾などの近景は駄目だったが、撮影素材はまずまずといったところか。気がつくと8時半。急ぎ戻って9時の遅い朝食となった。
午前の撮影は蛙岩方面。10時玄関前を出発。風もない冬晴れの稜線はとても気持ちがいい。槍ヶ岳も少しずつ近づいて形も良くなってくる。撮影ポイントは先生の指示に従っていればいいのだが、狭くて大勢が一度に三脚を立てられないのが困りものだ。適当に前後し順番に撮影しながら蛙岩まで到着。ここでじっくりと槍から大天井のパノラマや表銀座の雪の稜線などをフィルムに収める。12時頃、快晴だった空にとうとう雲が出始め、天候悪化の兆しが見えてきた。体も冷えてきたので撮影を終了。13時頃三々五々小屋に戻って昼食。
午後はすっかりガスに被われ撮影不能。炬燵を囲んで団欒に終始。18時夕食。今日もクリスマスプレントがあった。小さなチョコレートとキャンデー。それに燕山荘のキーホルダーが入っていた。21時就寝。
■ 12月24日 金曜日 ■
5時半起床。6時朝食の後、7時15分に出発。
いつもながら早朝の九十九折れの急登はきつい。だが、雪がほとんどないだけ今年は多少楽だ。登るにつれて雪面が現れるがアイゼンを着けるほどではない。上り始めて40分、早くも第一ベンチに着いた。その後も快調なペースで進み、8時半過ぎに第三ベンチに到着。ここでようやくアイゼンを着ける。風もなく暖かい陽光もあって、登っていると暑いくらいなので休憩時のひんやりした空気が心地良い。富士見ベンチを経て合戦小屋に着いたのは丁度11時。昨年より1時間早い到着であった。風を避けて震えながら食べるのとは大違い、小屋前の雪の広場で陽光を浴びての昼食は楽しい。後続の雪山登山教室を引率してきた赤沼オーナーも「こんなに雪の少ない、暖かい暮れは初めてだ」と言っていた。
40分休憩の後出発。ハイマツが被われていないので冬道が使えないとのこと。ジグザグの夏道を登って12時過ぎに合戦の頭に到着。なるほど雪が少ない。燕から北燕に至る稜線もまるで春山のようにいたるところで地肌が露出している。風も全くない。
時間も早いのでここからは撮影しながら登ることになった。12時15分、適宜何人かで小グループを形成しながら出発。天カラこと天然カラマツの「お褒めの松」も雪や霧氷で着飾らないと見映えに欠ける。それでもシャッターを切りたくなるのが写真屋の性か。その後も素材を適当にフィルムに収めながら、14時5分、名物の強風にも遭遇することなく燕山荘到着。例年に比べ格段に楽な登りであった。
燕山荘の食堂は今年は半分が炬燵部屋に様変わり。一度入ったら出にくいのが炬燵の欠点、夕方の撮影に備えて体を休めているうちに酒も入り、このまま飲み食いに終始してこの日を終了。幸いと言うべきか外はガスが掛かって撮影不向きとなっていた。18時夕食、クリスマスイブというので小屋の皆さんが手作りのケーキを食後に振舞ってくれた。いつもながら燕山荘の心温まるもてなしに感謝。